”Oh, East is East, and West is West” ~自分で牛乳を絞るから牝牛をくれ!

2020年02月19日 代表者BLOG

英国の詩人ラドヤード・キプリングの有名な詩に「東と西のバラッド」があります。

 

「東は東、西は西、両者がまみえることは決してない。」

ラドヤード・キプリング「東と西のバラッド」

これはインド人とイギリス将校の息子の間の話ですが、両者が簡単に分かり合えることはないというのは日本と西洋も同じです。

 

日本でシュバイツァーを紹介したことで有名な竹山道雄(1903-1984)は、欧州旅行での体験をもとに1957年に『ヨーロッパの旅』という本を書いています。そこに、パリでの食生活の違いを書いたシーンがあるのですが、大変面白いので少し引用してみます。

 

……家庭料理は、日本のレストランのフランス料理とは大分ちがう。あるときは頸で切った雄鷄の頭がそのまま出た。まるで首実検のようだった。トサカがゼラチンで滋養があるのだそうである。あるときは犢(こうし)の面皮が出た。青黒くすきとおった皮に、目があいて鼻がついていた。これもゼラチン。ウサギの丸煮はしきりに出たが、頭が崩れて細い尖った歯がむきだしていた。いくつもの管がついて人工衛星のような形をした羊の心臓もおいしかったし、原子雲のような脳髄もわるくはなかった。……

 

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